2010年12月9日木曜日

1年間で様変わり、しかしそれだけでは終わらせない。

 昨年の今頃は何が話題になっていたのか少し調べてみた。

民主党がつくった初めての予算、
 それは「いのちを守る予算」3つの変革
  (1)コンクリートから人へ
  (2)政治主導の徹底
  (3)予算編成プロセスの透明化
 であるとされ、子ども手当、高校の実質無料化、医師不足と診療報酬引き上げ、農業の個別保障、暫定税率、高速道路無料化、雇用対策など・・・・そして平成22年度予算原案が12月25日に提示されている。もちろん、にわかには賛成しかねる施策もあったが、旧来の自公暗黒政権よりはずっとマシな政権であることにみんなが期待を寄せていたように思う。

ところが、平成23年度予算の原案提示を前にした今日、私たちが向き合っているのは目白押しの社会保障制度改悪である。自立支援法、後期高齢者医療制度と国民健康保険、介護保険、つぎからつぎに改悪のアドバルーンが上がっている。自立支援法は、障がいのある方の「私たち抜きに私たちのことを決めないで」の声を全く無視して、臨時国会最終日に緊急審議、緊急上程され、可決成立してしまった。いったい、24日にも発表されるであろう平成23年度予算はどんなものになるのだろうと思うのは私だけではないはずだ。

 さらに最近きな臭い臭いが耐えない。北東アジアの有事や南西諸島警備の重要性とやらが煽られ、武器輸出3原則など自民党が手をつけなかったところにまで民主党は踏み込もうとしている。沖縄の普天間基地返還問題と新基地建設問題も、自公がおした知事候補さえ新基地は県外にと訴えざるを得ないほどまでに沖縄県民の意志は明確なのに、県知事選の後も全くアメリカに対して毅然とした行動が取れないままである。

 しかし、この1年、私たちは学ぶものも多かった。その一つは選挙だけでは世の中変わらないということを多くの人たちが学んだということである。今はまだばらばらだが、真の社会保障を確立する活動や憲法9条を世界に発信していく市民活動は今でも日本の国の隅々に広がっている。ただ、これがまだばらばらなのだ。中心に座ってくれるはずの労働者集団、労働組合も深い眠りから覚めていない。リーダーたるべき政党集団もまだ見えていない。残念至極である。来年はいよいよ統一地方選挙の年だ。街角から国を変えていく4年に1度の大きなチャンスの年、この機会を、とにもかくにも一度政権交代を知った民衆のさらなる飛躍の年にしていきたいものである。

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