2010年7月27日火曜日

辻元清美脱党

 辻元清美が社民党を脱党した。しかしまあこれまでよくもったものだと思う。

 彼女の政治生命は国土交通副大臣を辞めなければならず、泣き出したときに終わっていたことを知るべきだ。あんな時に泣いてはいけない。あれで彼女の限界を見てしまったと思う人は私だけだろうか。泣くなら今日脱党するときに泣くべきだったと思う。

 上原康介国土庁長官、北海道開発庁長官、沖縄開発庁長官も辞めるときに泣いた。この人もこれで終わりだった。上原氏は全軍労の委員長であり、私らの年代の憧れの人であった。その人も辞めるときに泣いた。この人もこれくらいの器だったんだ。あの時も悲しい思いをした。

 選挙に勝ちたい、国政を直接動かしたいという欲望にかられてのことと思うが、自分の力を過大評価してはいけない。所詮、自分が国政動かしていると感じたとしても、それは幻想であり、利用されているだけなのだという簡単なことが何故わからないのか私などは不思議に思う。左翼グループ出身の人でこういう人は何人も見てきた。時の支配者も自分には一目もに目もおいているのだと思い込んでしまうという過ちを犯すのだ。能力主義の罠はこんなところにも仕掛けられていることを知るべきだ。

 しかし、と思う。大阪人はこういう人を嫌う。高槻市は比較的昔の左派社会党が強かったところと聞いているが、そこでこういう事件を起こすと致命傷になる。彼女の思惑通りには選挙に勝てない。次回の選挙は勝つどころか、自民党の松浪健太に負けてしまうことだろう。社民党なら比例復活の可能性は大いにあるのが、無所属なら比例復活もない。彼女の政治生命は彼女の主張する来年4月に衆議院選があるとすれば、そこでおしまいということになる。
 
 今必要なのは彼女のような決断をすることでは絶対ない。

 私には憲法が危ないという認識がある。選挙が終わってこの間しばらく、政局の動きを伝える報道が全くない中で、今日の朝日の「核持ち込み解禁」報道だ。今、日本の闇の世界で醜い駆け引きが行われているように思えてならない。
 今一番必要なのは、新自由主義に対抗する勢力を如何に形作るのかに国民の課題は移ったのだと考える。この前の参議院選挙は「民主党どうこうよりも、自民党をたたきつぶす選挙だ」と私は訴えたが、今はそうではない。民主党や自民党の中の新自由主義を渇望し、憲法改悪を狙う勢力を国会で3分の2以下に割り込ませるかが焦点になっている。ほかのことは棚に上げても、民主党や自民党のたとえダーティーな人であっても「ハト」と手を結ぶことだと思う。それほど今の日本は危機的状態にあるというのが私の認識だ。この力を作れるかどうか。これで日本の進路が変わってくる。

0 件のコメント:

コメントを投稿